UNIXという考え方 - その設計思想と哲学

諸君にはすでにお分かりのことだろう。UNIX の考え方とは、常に将来を見据えながらオペレーティングシステムとソフトウェアの開発にアプローチすることだ。そこでは、常に変化し続ける世界が想定されている。将来は予測できない。現在についてあらゆることを知っていても、その知識はまだまだ不完全なことは認めざるをえない。

ソフトウェアを開発するにせよ、子供たちのためにより良い世界を築くにせよ、将来はガラス越しにしか見えない。いつか、すべての答えが分かる日が来るのかもしれないが、それまでは前進し続けなければならない。いつか、すべての答えを知る時がやって来るのかもしれないが、それまでは、一日ごとに「今日」が「昨日」になっていく日々を過ごしながら、将来に適応し、前進し続けなければならない。

UNIX の理念は、そういう将来に向かうアプローチの一つだ。その本質は柔軟であり続けることだ。嵐が何度やって来ても、風に揺れる木は折れることがない。