231017

先日、渋谷区立松濤美術館で開催されている「杉本博司 本歌取り 東下り」展に行った。

shoto-museum.jp

タイトルの通り、過去の作品をストレートにリファレンスした作品もあれば、現在実在しないであろう屏風で書かれていたはずの写真として撮影しそれを印刷し屏風にしたものなど、僕が想像していたリファレンスの仕方ではない作品もあった。

氏の有名な作品シリーズである、ジオラマシリーズのコンドルの写真が古い掛け軸にかけられていたりと、良い意味で贋作感のような趣があり、暗く重い雰囲気の松涛美術館にマッチしていたと思う。

そして、個人的に良かったのは、最新の技術で製作された数理模型の新作。あの細いものを鏡面ぴかぴかまで磨く職人すごすぎ。CG みたいだっだ。光がきれいに当たる展示場所ででかっこよかった。


杉本博司の個展に行くのは記憶の限り、恵比寿の写真美術館以来な気がする。
検索すると、2016年9月の「杉本博司ロスト・ヒューマン」展らしい。

topmuseum.jp

杉本博司ロスト・ヒューマン」展では、古材と波板で構成された部屋があったが今思うと搬入や造作作業の苦労が容易に想像ができる。

そのときの展示では、33人の職種と、その人が書いた体の「今日、世界は死んだ。もしかすると昨日かもしれない。~~~」というちょっとしたテキストと、関連する美術品や小道具が並べられていた。意外と今回と遠くはないか。

この時は、今日、世界は死んだ~と合わせて、杉本の代表作の一つ、劇場シリーズの大判が展示されていて迫力あった記憶がある。

そのくらいの、まあ有名な作家だからタイミングあえば見に行くかくらい。

(終わり)